2011年05月08日

5-6月の作戦〜不透明感深刻化に身構える

 東日本大震災からおよそ二月、ここまで日本株式市場は多少の上下はあっても、3月15日の安値を底に堅調な展開を続けてきたといえる。
 しかしながら、今月に入ってからは海外市場で商品価格の急落や為替相場の波乱が起きるなど、これまでの日本株式市場の戻りを支えてきた外部要因が変わりつつある。
 さらに、6日(金)に菅首相が突如中部電力浜岡原子力発電所の停止を「要請」したため、日本の国内要因から見ても、震災で停止したわけではない原発の停止、ひいては電力需給の逼迫というという新たな懸念材料が発生したことになる。
 本記事では、上記の変化や昨今の株式市況を踏まえ、自分がこれから6月末くらいまでにとろうと思っている作戦について語ってみる。


 まず、現在の自分のポジションは・・・日経平均ETFの信用売りを行っている状況である。連休中に海外商品市況の急変を見て現金100%の方針を変更、売りに入ってみた(後出し失礼)。
 ただ、いったん買い戻した後の売りなおしであり、規模的には大きくない。

 んで、この後どうするかだが・・・「今後市場が不安定化し下げた段階で信用売り分は買い戻し、その後はしばらく待った後で現物株の買いに入る」ということにした。
 最終的に買いに入るのは、3月時点でも書いたとおり、日本経済は中長期的にはもう一踏ん張りしてくれると期待しているのが理由である。
 一方、買戻し・買い付け時期については・・・買戻しは5月末までのどこか、おそらくは20日前後までを想定している。また、買い付け時期については、5月末以降を想定しており、おそらく6月に入ってからになると現時点では想定している。
 この結論を導いた理由は、以下のとおりである。

(1)海外市場、特に商品・為替に波乱の目が出ている
 5月2日のオサマ・ビン・ラディン殺害をきっかけに、それまで上昇を続けていた商品価格が下落に転じている。企業利益という観点で見れば商品価格の下落はコスト抑制につながるわけであるから悪い話ではないのだが、お金の流れが変わっているという視点で見るとこれまでの株高の流れが反転する懸念がある。
 また、為替も一時1ドル80円を割り込む円高となったりユーロに対して急伸するなど不安定な状況になっている。波乱がさらに深まるのか、それとも早期に収束するのかはわからないが、少なくとも1日2日で収まる話ではないと考えるところである。

(2)浜岡原発の停止要請が他原発にも波及する懸念がある
 6日夜、菅首相は中部電力(9502)に対し浜岡原発を全号機停止するよう要請した事を明らかにした。
 要請の是非はさておき、この要請を株価材料としてみれば、(電気料金値上げである程度補填されるにしろ)中部電力の減益要因となるのは明らかである。
 また、原発を停止した場合でも、中電管内で電力不足にはいたらないようであるが、余剰電力の減少はそれだけで管内企業への懸念要因となりうるし、また東京電力管内への電力供給はより困難になる可能性は高い。
 そして、材料は懸念や可能性であっても株価に織り込みに行くことがあると考えた方が妥当である以上、今回の要請は(中部電力以外についても)株価の波乱要因になりうると構えておいたほうがよいと考える次第である。
 さらに厄介なのは、今後、原発停止の圧力、もしくは期待がほかの原発にも出てくる可能性があるという点である。仮に出てこなくても、可能性があるというだけで波乱要因になる恐れがある。普段はそれほど意識されなくとも、市場が神経質になってきた場合に問題視される可能性は考えておいたほうがよいと考える次第である。

(3)東京電力(9501)の先行きに対する不透明感が極めて強い
 東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う賠償等に関しては、これまで数々の観測記事が出されてきた。
 しかしながら、いまだに賠償額がどのくらいになり、そのうち税金投入が必要になる分はどれくらいになるか、また他の電力会社の負担はどうなるか、既存株主の保有株はどうなるのか・・・といったことは決定されていないようである。
 確かなのは、現時点で事故前に東京電力株を買い付けし保有を続けている場合、評価額が約20%に減少してしまっていることだけである。
 この賠償問題について、いつ、どのような形で決着がつくのか現段階では不明であるが、決着がついた段階で関連銘柄に影響が出るのは避けられない。また、場合によっては東電社債に関するリスクも浮上する可能性がないとは言い切れず、この場合は金融市場における波乱の種となりうる。
 結局、東電問題は、どう決着してもどこかに波乱を引き起こすし、決着しないならしないで思惑が跳梁する厄介な代物になっているというのが自分の印象である。

 その他、以下の事項に留意したいと思う。

(4)IT関連株の値崩れについては、現時点ではまだ発生していないと認識している。引き続き警戒を継続する。

(5)決算発表については、震災の影響を織り込んだ決算の発表が続いており今月の中旬に山を越える。今後は震災による業績修正ではなく、被災した企業やそうでない企業の増資に注目が集まる展開になると予想。
 自分としては、被災した企業が復興資金を調達する目的で行う増資については温かい目で見ようと思うのだが。

 ・・・自分としては、上記事項を考慮し、
・直近は売りポジションを保持し、急落するような場面があったら買戻しを行う。
・ただし買い戻し後即ドテンするのではなく、買いは相場反転の兆しが出るまで待つ。
・株式市場の下落は3月のような急落型ではなく、ジリ下げ型になると予想
・ただジリ下げ中に何かしらの大型材料が出てクライマックス的な下げがくればそれが底になるかも。
と想定してみた。

 買い付け候補銘柄については、従来の
(1)銀行・商社・サービスなど低PER株
(2)素材系をはじめとする復興関連株のうち割高でないように思えるもの
(3)IT関連株のうち競争が少なく今後の伸びが期待できるもの
(4)震災の影響を嫌気し一時大きく下げるかもしれないが反発が期待できるもの(不動産など)
に加え、
(5)株価が急落した銘柄の分散買い(ボロ株バスケット)
も検討してみることにした。ただ、ボロ株バスケットの発動は早くても6月中旬になるとは思うが。


 自分としては、今回の波乱局面を乗り越えた後の上昇は、復興需要もあり大型の上昇局面になると期待している。
 そのため、今回の波乱局面に対しては、資金を増やそうとするよりも、目減りを防ぐことに重点を置き、無理な売買をしないことを念頭に置く次第である。
 今回の波乱が軽微で終わる可能性もあるが、その場合でも買戻しはともかくあわてて新規買いを入れることは行わないように心がけるつもりである。
 下落場面で逆張りに行って資金を減らすのに比べれば、上昇局面の初動を取り逃すのはさほど重大事とはいえないはずである。
 当面は慎重な売買を心がけるようにしていきたいところである。
 


posted by こみけ at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資作戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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