本MSワラントは、提携先の建設会社が割当先という点は珍しいが、条件面では株数固定型のわりとよく見かけるMSワラントである。
自分が本件に関して注目したのは、翌7日の日経朝刊の財務欄、財務短信の項目で本MSワラントの発行が報じられた際、『第2回新株予約権(行使価額修正条項付)』と言う見出しがつけられ、MSワラントであることが見出しだけでわかるようになっていた点である。
これまで、日経の財務短信欄においては行使価額修正条項の有無については記載がなかったため、当該ファイナンスがMSCB等に該当するかどうかは、紙面に個別記事が掲載されている場合を除けばプレスリリースを確認する必要があった。
確認自体は別にどうという手間ではないのだが、期待して見に行った銘柄のファイナンスが普通のCBや新株予約権だったりすると若干落ち込んだりもしたものである。
今後も日経が行使価額修正条項の有無を財務短信欄に記載するかどうかはもう少し様子を見ないとわからないが、今後も継続することを期待したい。
また、発行後のMSCB等の転換価額修正も今後は財務短信欄だけでわかるようになるかもしれない。
8日に発表された富士通コンポーネント(6719)の優先株で行われた転換価額の修正(修正日:12月9日)について、翌9日の日経短信欄では、新転換価額を掲載した後に、『12月9日修正』と転換価額の修正が行われたことを明記しており、分割や併合に伴う調整ではなく転換価額修正条項の適用であることがわかるようになっている。
こちらについても、今後注意して見守っていきたいところである。できれば、修正前の転換価額も載せてくれると比較しやすいのだがねぇ。
・・・今回の財務短信欄の変更、自分にとってはありがたい。
新規発行案件はともかく、転換価額修正までいちいち追い切れないからねぇ。