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この決算では、売上高を上回る純損失を出すなどDEXが深刻な経営危機下にあることが示されている。が、(極めて遺憾なことに)最近の新興銘柄の決算としては特に珍しいものではない。
この決算に関して自分が注目したのは、連結キャッシュフローの状態である。
営業CF、投資CFがマイナスとなっているため、財務CFでは補いきれず、現金が流出し、期末の現金同等物残高が0百万円となってしまったことが報告されている。
また、連結貸借対照表を見ると、現金および預金の残高は647千円、すなわち64万7000円くらいであることがわかる。期末、経理担当者の人は大変だっただろうねぇ。
現預金残高が64万7000円というのは、個人の若者としてはそれなりの金額である。だが、いくら若いとはいえ法人、しかも上場企業で見るべき桁ではない。DEXの企業規模を考えるまでもなく、明らかに運転資金が不足している水準である。
DEXが(決算を締めた後も)1月、2月と経営を続けていることから、直後の資金ショートは回避したようであるが、このご時世の中、厳しい経営が続いているものと推定される。
現状の改善のため、DEXが決算発表と同じ日に発表した『事業改善計画』で言及しているように、資金調達を行うのが一つの手であるのは確かである。
しかしながら、現在の金融情勢を見る限り、DEXのような新興企業がまとまった資金(資本)調達を行うのは難しそうである。
自分としては、DEXがこの苦境を乗り切るためにどんな手を使うのか、今後とも生暖かい目で見守りたい次第である。
・・・ほんとにどうするんだろう・・・。
この件に関しては、単体データの方が衝撃的かと。なんと「99千円」ですよ。
この現金預金の状況、先日自己破産申請したサイバーファームのケース(3Q末時点)を思い出します。
お久しぶりであります。
単体決算データの情報、ありがとうございました。連結だけでも十分衝撃的でしたので、単体まで目が向きませんでした。
まさか上場企業の現預金残高が私個人の預金通帳残高よりも少ないとは!
・・・ここまでくると、資金調達ができなければ立て直しは極めて困難でしょうねぇ。
経営陣は金策に必死でしょうねぇ。もっとも、一番必死なのは経理担当の人でしょうが。
そうは言ってもこの金額は相当お洒落ですね。
今後が楽しみです。
現金の額をごまかすのが難しいというのはおっしゃるとおりすね。
せいぜいが、一時的にどこかから借りてくるくらいですか。でも、この数値を見ると、それすらも困難になっていそうな状況なわけで。
今後、我々見物人があっと驚くような技をDEXが出すことを密かに期待しようかと思います。
DEXはかつて「株主総会決議なしでMSCBは発行しない」的宣言をしながら取締役会決議のみでMSワラントを発行したというなかなか粋な前歴を持つ銘柄です。
今回も何かやってくれるものと期待しております。